ザ・電卓
電卓博物館と電卓の話題
■ CANON キヤノーラ1212020.3.12

 昭和45年(1970)年発売のキヤノン電卓 キャノーラ121。12桁。演算素子は集積回路を用いている。それより以前はトランジスタを大量に使っていた。139,800円。

 その2年後にカシオミニが出て12,800円に下がり、翌年には3,900円まで下がる前の電卓。

 電源を入れるとオール0が点灯する。故障ではなく、不要な桁の0を消す仕組みが未装備だった頃の電卓。1970年から先の電卓は、電源を入れると現在の電卓と同じ0が表示される。

 表示は真空管の一種、ニキシー管。製造後40年以上経過しているため、対応年数、時間は超えているはず。電源トランスの劣化、コンデンサのパンクで使用不能のが気になるところ。

 この電卓の固有機能
 1)固定小数点方式
 小数点指定ダイヤルを回すと整数部の有効桁が減る。
 たとえば4に会わせると、整数部8桁、小数部4桁の電卓になる。
 2)マイナスメモリに0を受け付ける。
 マイナスメモリ(現在のM−キー)に、0の表示のまま押すと、マイナス0として入力される。
 3)桁あふれの処理
 現在の電卓は、桁あふれをおこした場合、一番大きい桁から表示する。この電卓は一番小さな桁から表示する。
 4)X−Yレジスタ交換
 計算する数と、計算される数の数値を交換できる。一般電卓でまれに見られるキー。この電卓の場合はRV(リバース)。そのほか、EX(エクスチェンジ)の表示もある。
 使い道は乗除算の定数計算の楽にするなどの方法がある。


CGI-design