ナチュフェイス
絶滅した技術としてはもったいない〜侮れないシチズン電卓
シチズンのDM−690N
この電卓、内蔵ボタン電池が切れて、薄暗い暗い場所で表示が消えてしまいます。この電卓の最大の特徴。液晶表示をよくご覧あれ。
ナチュフェイス(7セグメント表示と違って、一般の数字に近い表示。→ナチュラル+フェイスの造語)とわざわざ銘打っているこれ、当時は世界初とまでうたっていたディスプレイ。ドットマトリックスとは違い、37のセグメントをモザイクのように組み合わせています。
事務用・電卓を使う資格試験に持っていった時の注目度は絶大でした。
シチズンでは自然数字表示ということで、ナチュフェイス(NatuFace)というブランドで数機種売られていました。ドットマトリクスとは違うなんともいえない数字の形です。
昭和40年代のシャープの電卓も、珠算塾で見る算用数字に近い表示ができる蛍光管が存在しました。このような複雑なセグメントはあとにも先にもシチズン以外見たことがありません。現在、シチズンのカタログには見られないようですので、消えた液晶ディスプレイで終わったのでしょうか。
誰がこれを思いついたのか、シチズンの電卓はシャープ・カシオそしてキヤノンの大手電卓メーカーとは違った製品を出し侮れません。関数電卓は内部演算桁数24桁というのまで出していました。ただし、シチズンのウェブサイトから関数電卓が見られなくなり電卓販売が縮小傾向と伺えます。
残念ながらこの表示の電卓絶版になっています。復刻版が欲しいところです。
2011,11,26