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2010-10-05

CASIO AL-10

 カシオAL−10。単三乾電池2本で駆動する。10桁電卓。製造年はこちらのサイトによれば昭和51(1976)年となっている。(8桁仕様がAL−8だったと説明されている;英文)蛍光管式の当時としては標準的な表示装置である。


  CASIO AL-10 (1976)

  この電卓の最大の特徴。分数計算ができる点。右側のスイッチで切り替えて使う。その拡大したものを挙げる。

    表示装置右にあるスイッチをスライドさせ、

  • 開平計算(ルート)
  • 総和メモリ(電卓ではGT、Σ)
  • 除算であまりを求める
  • 分数計算
  • 時間計算
  • 統計計算

 の状態を選択する。これらの機能を使うには、Pボタンを押すことにより実現できる。機能面から見ると関数電卓の部類に入る。カシオ計算機製の電卓でおそらく個人向け小型電卓で分数計算ができる最初のモデルかと思われる。(注)

 分数の表示は、2分の1ならば《1」2》と表示する。現在売られている関数電卓の中で分数計算が可能な機種は、この表示形式をするのがある。

 スラッシュを7セグメント表示ではできないので近い形《》として採用した最初の電卓だと思われる。

 

分数計算は、分子が分母の数より大きくなれば自動的に帯分数表示に切り替わる。仮分数への切り替えはできない。また、小数と分数の四則演算もできる。(演算出力は浮動小数点表示)

 製造後35年近くが経過して、経年劣化によりキーボードの接点が不良で強く押さないと反応しなくなっていた。分数計算ができる電卓として長く保管しようと考えている。


(注)
 「日本最初の分数計算電卓」と、カシオ学習用電卓NU−50の箱かカタログにかかれていたのを見たことがある。実機はあるが、箱、説明書を失って確認はできない。NU−50は平成(1990年代)に入って製造・販売された電卓である。