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2013-02-13

【古電卓】シャープEL-410

 昭和50年代後半。電卓は薄さ、多機能化を競争していく時代に入っていた。その頃の電卓、シャープEL-410。昭和50年代後半(1980年代初)の製品と思われる。日本製。
【外観】
El410_0

 これに液晶部分が見える皮革風の手帳型ケースがついている。8桁1メモリ。この電卓は多機能電卓の部類に入る。
【動作状態】
El410_4  
 上段に7セグメント8桁の表示部。計算結果と時計を表示する。下段は、1月分の暦が表示されている。1901年~2099年までのフルオートカレンダがついている。
 時計機能は、10分の1秒まで測定できる、ラップ1本の最大10時間ストップウォッチ、9時間59分まで1分単位で設定できるタイマ、電子音、メロディ2曲から選択できるアラーム1本、毎時ちょうどになれると電子音で知らせる時報がついている。タイマとストップウォッチは独立して作動する。
 精度については説明書がないので不明だが、月差30秒以内のクォーツ時計と思われる。
 アラームにメロディが使えるため、キーボードに音階を割り振っている。
【操作部】
El410_1

 単純な電子ピアノとして使える。音を出すように設定すると入力、演算、出力時に割り当てられた音階が演奏される。速度調整、音階記憶は未対応である。

 

十年以上前格安で譲ってもらった電卓でカレンダつきの時計としてしばらく使っていた。電池切れを起こし交換した。
【電池交換】
El410_2

 裏蓋のねじ2本をドライバで外すと容易に裏蓋が外れる。ボタン電池CR2025を1個使用する。スピーカと電池ケース、それにマイコン(専用LSI)が見える。

【電池交換終了】

El410_3

 電池を交換したところ。電池ケース左側が水晶発振子、上が多機能電卓の心臓部のマイコン(SC43530の刻印)が見える。専用LSIかと思われる。
 製造後30年超の電卓で液晶の劣化が心配された。電源が入ると無事に動作した。

 電卓の多機能化は、電子手帳を生み、個人用情報端末機、電子辞書、携帯電話などへつながっている。電卓が進化する歴史は個人用電子機器の発展ともいえよう。