【キヤノン】幻の加算式電卓
題名に《幻の》としている理由。検索の仕方が悪いのか、それとも型番が間違っているのか、カタログを紛失しているため記憶上の範囲で探しているので見つからないのが正しいかもしれない。
街の文具店に足しげく通っていた昭和62年ごろ、さまざまな電卓に目移りしていた。その文具店はキヤノンとカシオのそれが多くそろえられていた。就職したてかつ給料も少ない。買うのも清水の舞台から飛び降りる思い出購入した。
キヤノンのジャストサイズ(便宜上カシオの呼称を使う)《千万単位》電卓。1万円近くした。8桁入力11桁表示という面白い仕様であった。懐具合と相談して、同じメーカのポケット型の時計付き電卓を買った。型番は忘れてしまった。
この電卓は計算より時計として使った。計算の反応が異常に遅かったのである。しばらく使っていたが、これも紛失。たぶんではあるが実家に眠っていると考えられる。
本題に移ろう。
その文具店に置いてあった電卓のカタログに目を見はった。
キヤノン型番はMP1214だったと記憶している。卓上型プリンタ電卓であった。特徴は次の通り。
1)14桁 加算(器)式
2)256ステップ プログラミング機能
3)RS-232C端子を関し作表機能 メモリ32キロバイト
4)14セグメント?蛍光管によるアルファベット大文字表示可能
5)テンキーとアルファベット入力キー(QWERTY配列の小さなキー)
カタログにはプログラミング例がロール紙に印字したイメージで掲載され、1ステップごと印字されていく形式であった。計算式と簡単な条件式で構成されていた。
思わず欲しい!と値段を見ると。¥92,000-。そこまで勇気を奮わせられなかった。カタログをもらい貯金を始めた。現金一括で購入しようと考えていたからだ。
その電卓も1、2年で電卓カタログから消えた。売れ行きが伸び悩んだのかはわからない。その後、ネットオークションなど探してみた。見つからない。やはりあの時、清水の舞台から飛び降り覚悟で分割払いにしておけばと思うのは無謀な話しか。
もし、この電卓の情報があれば知りたいものである。