【プログラム関数電卓】3項目加算プログラム
パソコンがある環境なら、MS-Excelの関数などを使えば、たちどころに分類・計算終了。表計算ソフトは今は事務の必須品。
これを電卓(または、そろばん)と紙それにペンだけだったら。
たとえば、このような作業日報があったとする。
この2人分の作業番号ごとの、作業時間、作業数、不良数を求めて、集計表にまとめる作業を、電卓、ペンを使って、紙の転記するとしよう。
作業番号ごとに、各項目を求めて転記する。例示した作業番号は2種類あることから、3項目(作業時間・作業数・不良数)の計算。6回分の加算操作を行う。作業番号が増えれば、加算操作は増える。検算もすれば計算量が当然増える。
これに、各人は小数点第2位以下四捨五入、合計は小数点以下第3位の不良率も追加を頼まれたとき、手間暇を要する。
加算作業は、そろばんの場合、珠を置く場所を工夫すれば、3項目を値数可能である。電卓は困難である。
関数電卓の統計機能を使えば、ある程度解消が見込める。ただし、同時計算は二変数までの機種が大半を占めている。
次にプログラム関数電卓を用いる。現行モデルの一つ、カシオfx-5800Pでプログラムを組む。
数式と分岐命令を中心とした構成のため、データの並べ替え、分類は長くて面倒になる。それならパソコンを探してくるのが早い。
例題で示した、各個人あたりの作業日報は、6件までの記入。それに日報集計表の作業番号は4つである。そのことからデータの並べ替え、分類は人間の目と頭を使って行える。
プログラムは、不良率を計算するようにしている。
【プログラム】
ClrMemory :ご破算
"ITEM?"?->N :作業番号の入力件数
Lbl 1 :ラベル
"TIME"?->A :作業時間
"MADE"?->B :作業数
"BAD "?->C :不良数
A+X->X :作業時間累計
B+Y->Y :作業数累計
C+Z->Z :不良数累計
Dsz N :減算カウンタ Lbl~Gotoの1回実行するとカウンタが1減る。0になるまで繰り返す。
Goto 1 :Lbl 1へ飛ぶ
"TIME":X▲ :作業時間累計表示
"MADE":Y▲ :作業数累計表示
"BAD ":Z▲ :不良数累計表示
Fix 2 :小数点桁を第2位に指定
"RATIO(%)":Z÷Y×100▲ :不良率表示(第1位までを求める時は人間側の判断)
"DONE" :終了の表示
Norm 1 :小数点桁指定解除
このプログラム"DONE"を表示したあと、EXEを押すと、再び同じプログラムを実行する。プログラムを止めるにはACを押す。電卓感覚で使えて便利である。
fx-5800Pには、BASIC言語でおなじみのFor-Next-Step命令も備わっている。それを使っても同じ結果がでる。小さなプログラムのため、カシオプログラム電卓に長年使われている、加算カウンタ Isz、減算カウンタ Dszを用いた。プログラムが短くなり見やすい。
実際に使うと、作業が楽になった。プログラム関数電卓を用いる場合、電卓の操作のような簡便な操作になるような工夫が必要である。