原稿の砂場
文字だけのブログの下書き日記。
■ エールはなぜつまらない2020.6.3

エールなぜつまらない

 NHK看板番組の1つ《連続テレビ小説》。主役に起用されることは名誉かつその後の活躍の幅が拡がる。

 視聴者が長年チャンネルを合わせたのは時計代わりとは違い、視聴者と主人公が登場する時代が共有されていたこと。今様に言うならば、主人公とリンクしていた。《おしん》が高い支持を得たのは、脚本家の《苦労続きの時代を駆け抜けた》という確固としたテーマがあったから。

 明治から昭和の時代は戦争、敗戦、高度成長と大きく変わった。この時代の人々に焦点を当て、主人公の生き様を描く。視聴者は15分間、あの時代を振り返り、主人公の世界と共有する。

 エールはどうかと言えば、著名な作曲家を用いたコントの連続。作曲家を用いたのに音楽は二の次。徹頭徹尾ギャグコント。コントをつないだだけであるから、時間も場所も、おまけに作曲家の曲の背景までバラバラにしてつないでいる。その場面、その瞬間が面白ければ、物語の筋はどうなってもいいという作りである。

 これでは主人公に共感も、同じ時代に生きた人々の15分間の振り返りも難しい。史劇は完璧に再現は不可能である。それでも、史料や作品は大量にある。ギャグ漫画にしてしまったのは、綿密な取材を怠ったを意味している。

 現在、撮影は止まっている。ギャグ漫画基調で先の大戦をどのように描写してしまうのか、見なければ良いでは済まされない。


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