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2009-04-21

裁判員制度開始まで1か月。選ばれたあなたは裁ける勇気はあるか?


【写真】4月21日 NHKニュースウォッチ9の一場面から
 平成10年に起きた和歌山での砒素を使った毒物カレー事件の被告に最高裁は、《状況証拠》でも証明できるとして、死刑が確定した。メディアのお祭り騒ぎは民放では顕著であるが、ここでは触れない。
 1000件以上の状況証拠を重ねに重ねて、検察が「こいつがやった。死刑にしろと」という主張を認めたわけである。これで前例が出来たわけで、状況証拠さえ固めれば、いつでも被告人になることができるわけである。
 今回の毒物カレー事件の場合。カレーに毒物を入れるだけのスキがいくらでもあった。たくさんの証言で、当事者確定につながった。結果、極刑を持って望むしかないのだが、動機は解明されないままだ。最高裁は、動機がなくてもよいとの判断もしている。

 事件は、《動機×スキ》で、起こるといわれる。動機が0でも、スキさえあれば、「こいつ怪しい」「普段からトラブルを起こしてやると思った」「現場にいるのを見た」だけでも、道を歩いている人を被疑者に仕立て上げ、死刑にすることもできる訳である。これにメディアのお祭りが加われば、いくらでも状況証拠をひねり出すこともできる。
 1か月後、裁判員制度が始まる。今まで模擬裁判などのテストを繰り替えして万全であるとは思うが、状況証拠しかなく、メディアが煽りまくった裁判をする場合、正確な裁判ができるだろうかと考える。それこそ《テレビのチカラ》で、冤罪事件を作ることは可能である。
 まずは、実運用してみてにはなるが、動き出したら、事件報道のあり方も考えなくてはという事態も予想される。成り行きを注目したい。

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