【漢字学習】漢字筆順バラエティ番組について考える
知的芸能人、高学歴芸人なる冠を出して、一般教養、入学試験の問題を解かせるクイズ番組が放送されている。
筆順を間違えると《有名大学卒業のはず》等と冷やかす。小学生の時、漢字学習が一番嫌いだった。延々と同じ漢字を原稿用紙のような漢字練習帳に書き続け、それに漢字の筆順である。順番を間違えると先生からく指導され、テストの点数にも響いた。その影響か、作文もそれに連動して国語という科目が嫌いになった。
再び漢字に興味を持ち好きになったきっかけは今から比べると簡素なシステムなワープロを購入してから始まる。
まず筆順を考えなくてもひらがなを入力して変換を押すと漢字が出てくる面白さで漢字に対する印象が大きく変わった。
知的・高学歴芸能人または芸人の漢字筆順バラエティ番組。高学歴なら正しく運筆ができるはずだとなる意図をもってゲームをするのならば違和感を感じる。
学校で教える筆順は、昭和33年に当時の文部省から《筆順指導の手びき》」が示されている。
教育漢字について学習指導上に混乱を来たすことのないよう筆順をできるだけ統一する目的をもって作成された。
漢字の筆順は1字につき1つとは限らず、広く用いられる筆順が2つ以上ある漢字もある。取りあげなかった筆順についても、これを誤りとするものでもなく、また否定しようとするものでもない。(Wikipediaより)
筆順バラエティは、出典を漢和辞典などを求めている。かつ日本人が(運筆を)書き誤り易い漢字とパーセンテージまで出している。しかし、日本における漢字筆順の基準は《筆順指導のてびき》である。書き方には複数ありそのどちらも正解だ。筆順は漢字を綺麗に書くのには役立つが、漢字学習は運筆より字形、字義も大切ではなかろうか。
運筆と学歴とは一切無関係である。ゲームならおもしろいが、知的だ高学歴の基準はおかしい。問題にするならば教育漢字の正解な読み書き、常用漢字の正確な理解だと考える。
(日刊NANZO 平成25年2月9日号より)