2013-02-09

【漢字学習】漢字筆順バラエティ番組について考える

 知的芸能人、高学歴芸人なる冠を出して、一般教養、入学試験の問題を解かせるクイズ番組が放送されている。
 筆順を間違えると《有名大学卒業のはず》等と冷やかす。小学生の時、漢字学習が一番嫌いだった。延々と同じ漢字を原稿用紙のような漢字練習帳に書き続け、それに漢字の筆順である。順番を間違えると先生からく指導され、テストの点数にも響いた。その影響か、作文もそれに連動して国語という科目が嫌いになった。
 再び漢字に興味を持ち好きになったきっかけは今から比べると簡素なシステムなワープロを購入してから始まる。
 まず筆順を考えなくてもひらがなを入力して変換を押すと漢字が出てくる面白さで漢字に対する印象が大きく変わった。
 知的・高学歴芸能人または芸人の漢字筆順バラエティ番組。高学歴なら正しく運筆ができるはずだとなる意図をもってゲームをするのならば違和感を感じる。
 学校で教える筆順は、昭和33年に当時の文部省から《筆順指導の手びき》」が示されている。
 教育漢字について学習指導上に混乱を来たすことのないよう筆順をできるだけ統一する目的をもって作成された。
 漢字の筆順は1字につき1つとは限らず、広く用いられる筆順が2つ以上ある漢字もある。取りあげなかった筆順についても、これを誤りとするものでもなく、また否定しようとするものでもない。(Wikipediaより)

 筆順バラエティは、出典を漢和辞典などを求めている。かつ日本人が(運筆を)書き誤り易い漢字とパーセンテージまで出している。しかし、日本における漢字筆順の基準は《筆順指導のてびき》である。書き方には複数ありそのどちらも正解だ。筆順は漢字を綺麗に書くのには役立つが、漢字学習は運筆より字形、字義も大切ではなかろうか。
 運筆と学歴とは一切無関係である。ゲームならおもしろいが、知的だ高学歴の基準はおかしい。問題にするならば教育漢字の正解な読み書き、常用漢字の正確な理解だと考える。


(日刊NANZO 平成25年2月9日号より)

2011-09-04

【韓国語】ハングルのみでは困らないのか。

 《韓流》ブームで、日本のテレビはいつの間にか、韓国語が流れる時間帯が多くなって久しい。韓国語を勉強して原語でドラマを楽しみたい。これも立派な外国語学習の動機だ。

 韓国語は日本語と構造がほぼ一緒で比較的習得しやすい言語の一つだ。

 だからといって侮ってはいけない。発音が難しい、それに文字が慣れるまで面食らう。

 韓国・朝鮮語に使われるハングル。丸、線、四角の記号が散りばめられた文字に見える。

 規則を覚えれば簡単な文字である。子音と母音に当たる文字を覚えて、組み立て方に慣れればだいたいはいける。漢字の偏旁のようなものと思えば攻略できる。

 現在、韓国では中等教育段階から字数を制限日本でいう旧字体の漢字を教え、北朝鮮では60年以上使っていない。つまり、キッパリと止めてしまったのである。民族自立の象徴と言われるが、良く考えると原則漢字の読みは一部の字以外、一字一音、決まっている。日本語のように音読みに漢・呉音があり、訓読みと豊富なバリエーションとは違う。

 ゆえに代表的な熟語(漢語)だけ使い、固有語を使えば事足りる、英文タイプライタを少し改良すれば、書くことの《機械化》ができる。

 ハングルには中国語の発音を表す、ラテン文字に声調記号をつけた《ピンイン》のような用いかたを採っていない。

 大量の漢語を取り入れた韓国語にハングルのみでは困らないのだろうか。

 その音に類推する意味(字義)はわかっても、字形がハングルのみでは、造語能力も貧弱になり、英語圏の単語を大量に取り入れた言葉に変貌するか、固有語を言い換え表現でしのいでいく《冗長な》言葉のいずれかになると考えられる。

 北朝鮮はイデオロギー単語を字義字音で造語(例:強盛大国)して人民に覚えさせれば済まされる。いずれにせよ、それぞれの国家が決めることでとやかくいう必要もない。

 漢字が分からなくなると古典が読めなくなるか一部の人々の特殊能力かになる。民族自立どころか古典が失われた民族と言われかねない。